まあその気持ちはわかる。私も子供の頃、ケーキが食べられるのは年に1度クリスマスの時だけだった。もちろん私の実家は一般的な日本の家庭、お寺の檀家であり、神棚も氏神様もある家。ただ世の中の流れで、近所のお店に予約したバタークリームのホールケーキにロウソクを灯し、曾爺ちゃんから私たち兄弟(曾孫)までが分け合って食べた。楽しい思い出の一つではある。
今の時代ケーキは珍しくない。あえてクリスマスに食べなくても、ちょっとしたお祝いや誕生日には食べているからね。私が子供の頃食べたケーキと同じ意味合いを探せば、おせち料理か・・・。
とは言え、サンタクロースは「おとぎ話」に近いので容認している(親の勝手・・・だとは思ってるけれど・・・)。そして我が家にもサンタさんはやって来る。それでもって、小6の息子は未だに信じているよう(たぶん)、中3の娘は信じたフリをしている(弟のため? 親のため? それとも自分のためか?)。
息子曰く「ぼくのところに来るサンタさんのプレゼントって、いつもお願いした物じゃないんだよね。ゲームソフトがいいけど、いつも図鑑なんだ。」
そんな息子のところに届いた今年のプレゼントはハンドミキサーとイヤフォン。「ヤッター!!これでケーキがたくさん作れるね! それに僕用のイヤフォン!もうお父さんに借りなくてもいいんだ。」喜んでもらえてよかった、よかった。

【サンタさんに依頼されて作りました。母】【サンタさんからの伝言:小さい子にプレゼントをするために、大きくなったあなたは今年が最後のプレゼントです。】・・・製作途中、見られてしまったがゆえの苦肉の策。娘曰く「こういう展開になるとは! お母さん、ありがとう。」
子供だましの仕掛けだけれど、こんな会話の一つ一つが家族にとって(私の)子供の頃のクリスマスケーキに匹敵する楽しい思い出になりますように。その真価が問われるのは、子供たちが誰かのためにプレゼントを用意する時なんだろうなあ。